大体、いつもちょっとした行列が。
湯呑みと皿も店のオリジナル。
あんこは甘すぎず、しっくりくる味。
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四ツ谷という街には、さしたる用事もないので、1年のうちに何度も行くわけではない。が、近くまで行ったらできる限り立ち寄ることにしている。その目的こそ、この店の鯛焼きに他ならない。四ツ谷は新宿区内でありながら、オフィス街といった趣で中高年が多く、落ち着いた雰囲気で好きだ。通りを一本入ると、静かな路地がのびている。その一角にあるのが「たいやき わかば」である。大正5年創業の甘味店だ。
香ばしい匂いが漂う1軒の店先に、ほぼ毎回行列ができている。鯛焼き(1尾
126円)が焼けるまでの間、職人の仕事をガラス越しに見ることができる。よくある大きなプレートでまとめて焼くのではなく、1つ1つ型に入れて焼き上げる丁寧な、昔ながらのやり方。だから多少時間はかかるが、真心のこもった味に仕上がるし、それでも待つ人が絶えないのかもしれない。
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