かまいたちの夜2 監獄島のわらべ唄 (チュンソフト)

サウンドノベル 2002年7月18日発売

プレイステーション2

評  価…★★★★4

 まず始めに、謝らなくてはならない。私が2ヶ月前、日記や掲示板でこのゲームをベタ褒めしたことを。『ゲームや映画は、どうしても前作を超えられないものが多いが、このゲームは充分に「例外」といえる』とまで書いてしまったことを。ここで訂正したい。結論からいえば、『このゲームもその例外ではなかった』

 プレイ開始から1週間は実に楽しかった。しかし、それから先は果たして本当に楽しんでプレイしていたのかどうか、微妙なところである。エンディングリストを埋める、フローチャートを完成させる、まだ見てないメッセージを出す…ゲームの楽しみ方としては、それも良いかもしれないが、有り体にいえば、サウンドノベル本来の楽しみ方とはかけ離れたものだった。サウンドやグラフィック、プレイ感覚といった面では、前作より格段に良くなっている。ただし、これは「プレステ2」というハードのなせる技であり、当然のことといっても良い。では、何が悪かったのか。その理由を、ゲームに登場するシナリオ別に感想として書いて行こう。


(以下、ネタバレ多大のため、
 クリアしていない方はご覧にならないように願います。長文です)



■わらべ唄篇

 まず、このゲームのメインシナリオから。初プレイ時、私は小林さんと釣りをして、我孫子に彼女(真理)をとられるエンディングを見てしまった(笑)。この選択肢を最初に選んだ人は、相当な数にのぼると思われる。その時は、前作のギャグを踏襲したような面白さが感じられ、「やられた」という気になったが、今にして思えば、それがケチのつき始めだった。
 気を取り直して再開。三日月館の入口やキヨの案内で食堂へ通されるあたりは、実によく出来たアニメーションで、大いに期待を抱かせてくれた。そして、「河村亜希・享年19才」と出た時には心底驚かされた。同時に、アガサ・クリスティの「そして誰もいなくなった」を連想してしまったのも事実だが…。それから、例の「狐の襟巻き」エンディングを見る羽目になるのだが、あれはつらい。選択肢が2択だし、推理でも何でもなく、ただ単に運が絡んでしまうのが残念だった。そしてベッドで見る悪夢。相当怖かったが、今思えばオープニングにも出てきた、あの包帯を巻いた女や濡れたコートの女は何の意味があったのだろうか…? 河村亜希のイメージとは随分違うし…。
 まもなくして、私はグッドエンディングを見たし犯人も一発でつきとめることができて、素直に喜んだ。しかし、後にプレイしてみると、間違った選択をしても前作のように次々と人が死んでいくようなゲーム性というか、巧妙な仕掛けはまったく見られない。逆に、誰でもクリアできるように、犯人当てを間違えてもすぐ選びなおすことができるというヘンな親切設計になっていた。相当ガッカリきた。
 ラストの大津波も、プレイ当初は凄いなと思ったが、振り返ってみると現実感が全然ないので、怖くもなんともない。途中から、洋画を観ているような感覚になった。そういえば、あの津波はまるっきり「ディープ・インパクト」ではないか。どこかで見たような、誰でも考えつきそうな安直なシナリオ。本当に我孫子氏が書いたのか? という疑問が沸いた。が、今回は田中啓文、牧野修といった若手作家が大部分のシナリオを書いたという。なるほど…。前作をプレイしたときは、我孫子武丸を知るきっかけとなり、彼の著書を読んでみたいと思ったし、実際に何冊か読んで面白いと思った。しかし、今作をプレイして、田中、牧野氏の著書を読みたいという気持ちにはまったくならなかった。その理由を、さらに以下の感想の中で述べたいと思う。


■陰陽篇

 次にプレイしたのが、このシナリオ。私は「陰陽師」の映画も観なかったし、それに対する知識も興味もないので、陰陽に対する解説の部分は読んでいてつらかった。それでも、よく読まなければトリックを見破れないかもしれない、という思いで懸命に読んだ。ところが…このシナリオでは、とにかく理不尽に人が死んでいくから、陰陽の知識もまったく役には立たない。
 最初の2〜3人の死は確かに純粋に怖いと思ったが、あとは超能力的な力で死んでいくので防ぎようがなく、ただ見ているしかない。極めつけはゾンビ。登場人物がかくも無残な姿でゾンビとして登場するなんて。バイオハザードじゃないんだから…。窓ガラスに挟まれて上半身と下半身が切断される俊夫、全身黒焦げの夏美、目玉をえぐり取られる香山…趣味が悪いとしかいいようがない。プレイしていて不快になる。
 おまけに、全員が死んで自分が生き残ると「完」のエンディング。何だこりゃ? もちろん、夏美に魔除けをしてもらい、悪霊を退治して終わるハッピーエンド?もあるが、死者が2人出たあとだし、なんだかスッキリしない。
 このシナリオはとくに、ちょっと選択肢を間違えただけで即死というケースが多い。それも相当無惨な死に方で。エンディングリストを完成させるために、見たくもないバッドエンドを何度も見なければならないので気が滅入る。ストーリーにはまったく希望が持てないし、何をしても報われない。内容はまさにオカルト、ホラー映画のノリで、前作が持っていた「現実感の中での恐怖」という魅力から完全にかけ離れてしまった。でも、まだ楽しんでいた。この後に出てくるであろう、他のシナリオに期待していたからだ。このシナリオは早いところ終わらせたかったのが本音である。


■底蟲村篇

 演出面では、すごく気に入っている。とくに冒頭のわらべ唄のイントロで「底蟲村篇」と表示されるところ。わらべ唄も、不気味だが何となく楽しそうな老婆の声が印象的で、思わず今でも口ずさんでしまう(笑)。でも…本編に入ると、虫・虫・虫…。私は虫はそんなに嫌いではないので大丈夫だが、虫が苦手な人は拒絶反応でも起こすんじゃなかろうか。気持ちが悪い。虫の実を食べてゾンビになってしまうという設定は、なかなか良くできていると思うが、結局このシナリオも陰陽篇と何ら変わりはなく、生き残るのはたった2人という報われない結末だ。しかも、真理が虫になって飛び立つのが完全エンド? 納得いかない。クライマックスの虫対決は凄かったが、ああなると怪獣大決戦だ。怪獣の喧嘩はゴジラ映画でたくさんだ。
 香山の刀をふるっての奮戦、ゾンビに成りかけても主人公たちを救おうとする様は良かったが、まるで、ドラえもん映画のジャイアンを連想してしまい、なんだかなあ と思った。それにしても、美樹本とみどりが可哀相だった。とくにドアップのみどりから蜘蛛がわき出して来るシーンはグロテスクで、怒りすら覚えた。本当に趣味が悪い。


■サイキック篇

 雰囲気としては、前作のスパイ篇に近い。まずまず楽しめたが、透の性格といい、他の登場人物の豹変ぶりといい、このシナリオに入るやそれまでの話のつじつまが合わなくなってしまうのが残念だった。それにしても、キヨは変幻自在のババアだ(笑)。ラストはどの選択肢を選んでも同じで、スタッフロールが出るのが鬱陶しい。


■官能篇

 みどりの尻が全てといっても過言ではなかろう(笑)。それに、「アニキと呼んでくれ」の美樹本の格好。あれは凄かった。でも、ピンクの栞になって何が出てくるかと思えば…中身のまったくない、この薄っぺらなシナリオ。前半はちょっと官能的で期待をもたせておきながら、後半はハチャメチャな展開でぶち壊しというのは、この手の話の王道だが、あまりにもベタ過ぎる。個人的には、透がどこまでも受身なのが気に入らない。啓子に膝蹴り入れられて悶絶するんじゃない。裸の女4人が目の前に居るんだぞ。もっと爆発せんかい!! このシナリオ以外にも、主人公が自虐的すぎて気に入らない。


■わらび唄篇

 一番笑えたシナリオ。盆踊りのシーンと替え歌には大爆笑だった。透の頑張りがすべて空回りというのも笑える。ただ、我孫子が出過ぎの感あり。まあ、このシナリオは我孫子氏が執筆したらしく、彼の本領発揮というところか。


■ぼくの青春篇、ぼくの恋愛篇

 とくに感想なし。
 でも、いちいち別シナリオ立てするほどの内容ではないのでは…?


■妄想篇

 妄想…ねえ。演出は確かに凝っているし、微妙に狂うBGMもいい。しかし、これはむごい。子供に見せられない。「びちゃびちゃびちゃ…」「かさかさかさ…」気分が悪くなってくる。広間で皆が正座している場面も宗教団体のようで不気味だ。真理×美樹本のシーンは衝撃だった。確かに透がキレるのに説得力は充分だが、前作のファンとしては複雑な思いに駆られた。まあ、それが狙いだったのだろうけど…。

■惨殺篇

 ある意味、今作をすべて象徴しているシナリオかもしれない。苦労して出したシナリオのはずなのに、これはないだろう。生首? 悪趣味極まれり。舞台が呪われた島だから仕方ないのかもしれないが、今回は霊とか超自然的なものが多すぎ。気持ち悪い=怖いとは限らんだろうに。


■洞窟探検篇

 「おっ、前作の宝捜し篇みたいな感じかな?」と期待したのだが、あまりそういうノリではなくてがっかり。2人組にあっさり殺される透たち、弱すぎ。というか、毎度「選択肢を間違えたら即死」のパターンが多すぎる。「親子丼」や「はるまげどん」にはちょっと笑ったが、肝心の謎解きが簡単すぎて歯ごたえがない。これをクリアすれば金の栞が登場するが、実質最後のシナリオなのだから、簡単には解けない大きな謎がもっとあっても良かったのではなかろうか?
 それと、真理の性格も悪すぎる。我が侭で猪突猛進。透1人で本土に帰るエンディングがあったが、それを見てスカッとしてしまった。そこまでしてヒロインを貶めなければならない理由は何なのだろう。ただでさえ頭も良くてスポーツも万能、合気道をやっていて並の男では歯が立たないという、何の欠点もなく面白みのない女なのに。誰がそんな女を好きになるだろうか。自分の好きな女の名前なんて絶対につけたくない。
 とくに、ギリシャ神話の話を説明するシーンなどは、完全に透はコケにされていると思う。本作(前作にはない)における真理の魅力の無さが一番前面に出たシナリオだろう。


■金のしおり後の4つのメッセージ

 惨殺篇と双璧、いやそれ以上の趣味の悪さ。さんざん時間をかけてプレイしてきて、その挙句に見せられるものがコレだ。出現させるための謎解きもなく、普通に読んでいるといきなりバグったような画面になり、出現する呪いのようなメッセージ。これを見て、何を感じろというのだろう。
 前作の隠しメッセージは、それまでプレイした人に対する御褒美とでもいうべき、本当に品の良いジョークだった。それに比べてこの品の無さは、子供の悪戯レベルである。完全に制作側の自慰行為であり、プレイヤーの気持ちを踏みにじる仕掛けである。前作をやり込んだ人なら、金のシナリオ後にも何かがあると思って必死に奔走するのは明白なのに、どうしてこういう悪趣味なものを入れたのだろう。本当に謎である。ある意味、今作の一番の謎だ。


 「前作の謎が難しかったので、今回のメインの謎解きは簡単にした」と制作側は語っていた。つまり、誰しもが最後まで解けるように、万人受けを狙ったものだと思う。ところが、その反面、あの呪いのメッセージや、妄想篇のイカレっぷりは何なのだろう。矛盾していないだろうか。本当に、未成年者が見て何を感じるのかを、制作側は考えたのだろうか。


 結局、我孫子武丸が前作と違う色を出そうと、別のライターにシナリオを依頼したのが最大の失策だったのではなかろうか。冒頭の、「かまいたちの夜というゲームがある」との言葉からも、前作に対する否定を感じてしまう。ゲームをゲームと言い切るのは簡単だ。しかし、ゲームを理解していない作家が、ゲームのシナリオを書こうというのが間違いのもと。2人の作家は確かに小説家としては優れているのかもしれないが、サウンドノベルを書くには力不足だったのではなかろうか。とくに陰陽篇で、明らかにまた人が死ぬのが分かっていながら、食い止める術がないというのは、ゲームとして致命的である。選択を間違えれば即死か寒いギャグで終わり。それなら、ホラー小説を読んだほうがよっぽどマシということになる。

 公式ファンブックでの対談からも分かるとおり、田中氏などはほとんどゲームをやったことが無いらしい。事実、「前作はギャグゲームだったんでしょ? 本編からの分岐はすべてギャグだと思った」と、なんとこのゲームの発売後に言っている。この人が、「サウンドノベル」というジャンルの本質を理解しなかったために、前作の同人誌的なノリに終わってしまったのは、とても残念である。プレイ当初は、本当に面白いと思ったのだが、ひと通り終わってみてから、これほど評価が変わったゲームも珍しい。もう二度とやる気がしない。

ただ、ゲームとしての完成度は低いが、サウンドノベルのシステムは完全に確立されたし、世間への認知度も高まった。続編への可能性を感じさせてくれるのは確かである。次回はあんな豪華スタッフは要らないから、本当に面白いサウンドノベルを作ってほしいと切に願う。(02.9.10 哲坊)

http://www.kama2.jp/ (公式サイト)

ゲームファンが語る! 「かまいたちの夜2」

まくれ殿

 サウンドノベルシリーズで一番面白かったのは、弟切草でした。やはり新ジャンルを最初に開拓した作品には、どうやっても敵わないのでしょう。サウンド、ビジュアル面では後発が上を行く事は当たり前です。しかし、恐怖、感動と言ったゲームを面白いと感じる感情の溢れ方と言いますか、そこで初代を上回る為には並大抵の発想では無理ですね。
 で、今作。やはり最初はハマりました。しかし後半は100を越えるエンディングリストを埋める作業と化し、一発即死エンディングの連発でした。何だかゲームの中の話とは言え、人の死に麻痺しそうな勢いでしたな。
 真のハッピーエンドが少なすぎるこの作品。サウンドノベルとしての完成度は秀作だと思いますが、将来思い出すゲームでは無いかと思います。まあ、「かまいたっち」で爆笑した事は記憶に残るかもしれませんが。ちなみに全エンディングリストを埋めた直後に売却決定。(02.9.14)
評価…★★★★★★6

かまいたち 殿

プレイして非常に面白かったのですが、前作にはかなわないと思います。前作で用いた曲が質が高かった為、今作での使い回しが多いのは納得がいきます。が、少々やり過ぎでは? と思いました。前作のメインシナリオは最高で、あれほどの恐怖を味わった事はありませんでした。今でも夜中に一人でプレイする事等到底できません。今作は恐さが大分薄れてしまった分、底蟲村篇の凄まじいインパクトや、妄想篇の甚だしく不気味な雰囲気のシナリオで心を動かされました。前作同様間違い無く売りには出せないソフトとなったわけですが、過度の前作の曲の使い回しが無ければ10点をつけても良かったと思います。妄想篇は完エンディングの終わり方と言い、「シュプール」の宿泊客や従業員に対して不信感や嫌悪感を抱いていた主人公のイカれっぷりと言い、ある意味で前作を越える不気味さ、恐ろしさを持っていたと言えるでしょう。(03.4.28)
評価…★★★★★★★★★9

水龍破 殿

リアルさが格段に増し、事件もなんかすごいです。まるで映画のような感じがあります。前作は悲しいのから面白いのでしたが、今回は怖いのから面白いのになったような気がします。怖さはかなり増え、悲しさは薄くなり、面白さはすごい(笑)
曲に関しては明るくなった、という印象です。前作の曲は怖さと穏やかさが中心でしたが、今回の曲は明るくなった感じがするので、面白さが中心になってしまったと思います。真のエンディングは少ないです。はっきり言ってここが今回の最も残念な所です。もう少しまともなエンディングが欲しかったです。それでもいい作品なんですけど。(03.9.24)
評価…★★★★★★★★★9

A.Y-MU 殿

元祖かまいたちの夜より、やはりグラフィックや音楽などは昨今のハードの能力向上により優れていたと思います。私的にはゲームは、楽してでもクリアをしたいというタイプなので、フローチャート機能は歓迎でした。が、本編であるわらべ唄篇を筆頭にあまりにもシナリオが一直線で、緊張感がなくなったのは、昔から怖い話などが苦手な私としては、安心した反面なんだこんなものか、と思うところがありました。底蟲村篇は気持ち悪く、唄も気に入りませんでしたね。残虐すぎるストーリーの数々も未成年にはよくないかと思いました。
また、言葉で表現は出来ませんが、かまいたちの夜”らしさ”が1に比べて半減したような気がします。犯人の名前を間違っただけで、サバイバルになった1に対し、2は「皆はあきれ顔になった」と、まるで犯人を当ててくださいと言わんばかりの親切設計には正直がっかりしましたね。フローチャートシステムがあるのだから、どのみち犯人は分かるのですから、間違った場合の登場人物の行方をシナリオに加えてもよかったのでは。(03.12.4)
評価…★★★★★★6

ドクターK 殿

前作がものすごく面白かったのでおおいに期待していたのですが、かなりがっかりな出来でした。理由はみなさんが既に書かれているとおりです。特にシナリオが完全に一本道というのは一番がっかりな部分です。犯人がわかっていても殺人をとめられず、犯人選びを間違えても結果は一緒というのは納得がいかない。
わらべ唄編以外では、底蟲村編のラストが真理が●になるというのは消化不良もいいところでした。折角ゲームなんだからすっきりとしたエンディングも用意して欲しかった。期待していただけに失望感も大きかったので評価は辛目で。 (03.12.28)
評価…★★★★4

春陽 殿

前作に大いにはまったので期待して購入したソフトでした。前作で安孫子氏の存在を知り、著書にもはまり、相当期待していました。が、やってみて評価できるのはグラフィックと音楽のみ。不快、というか本気で気持ち悪くなり何故か急にトラブルが身の回りで増えたりして先に進められなくなってしまいました。やむをえず処分しましたが、ここまで内容の薄いゲームははじめてでした。サイキック篇のラストの選択肢はホントに必要だったのか、今でも納得がいきません。 (04.4.14)
評価…★1

おっす 殿

前作でかなりはまったので買いました。グラフィックと音楽はかなりよかったのですがストーリが?。最初の殺人事件はトリックがものすごく無理があります。他のサブストーリももうちょっと長くしてほしかった。便利になった分感動が減っちゃったのかな?。ちなみに前作は一年ぐらいやりつづけた覚えがありますけど金のしおりまでいけませんでした。(最近ネットで初めて出し方を知った。でももう一回やる気力が...) (04.5.8)
評価…★★★★★★★★8

白い男 殿

シナリオはかなり悪かったけど、グラフィックやサウンドはすごくいい出来でした。でも、最後の謎はズルイと思います。普通はあんなの分からないだろう。僕はずっと謎解きの辺りにあると思っていたし・・・。金のしおりを出した後の「あの選択肢」は意味分からなかったし。(04.5.8)
評価…★★★★★★★★★★10

F-step 殿

前作が好きだったので買ってみました。が、シナリオがもはや日常起こりえるかもしれないと言う所からかけ離れた、現実離れしすぎた空想の世界の物語となっていて5話ぐらいクリアしてやめました。(04.6.25)
評価…★★★★4

カムチャッカ 殿

わらべ唄編をやり終わったときは面白いと思いました。だけどその感動は底蟲村編・サイキック編をやって薄れていきました、そして陰陽篇をやって崩れました。一言で言うと、その三つのシナリオはエンディングの後味が物凄い悪かった。

前作より孤独感も絶望感も薄れて犯人もそこまでわからなくもなかったのが残念。前作は何度もやって犯人が誰かやっとわかりましたからね。前作と違って最後の最後のベストエンディングがあるのがいけないのかと。後は犯人をはずしても何度も選びなおせる親切なゲーム設計。これはいかんでしょう。先ほど言った孤独感と絶望感ですが、前作は外に逃げる=吹雪で死んで逃げ場はなかった、でも殺人鬼は同じペンションにいる。でもその殺人鬼は誰かもわからないしどこにいるのかもわからない。そして確実に自分にも殺人鬼の手が伸びてきている・・・。そんな感じなので前作は追い詰められていく恐怖があって怖かった。でも2はそういう恐怖がなかった。

今回の良いところはグラフィックでしょうかねぇ。グラフィックはすごくきれいだと思いました。結構批判気味に言っていますがなぜ評価を7にしたかは、1のその後が見れたからでしょうかね。言い換えるとかまいたちの夜の世界観が広がったからですね。それが良かったです。不満点は残りますが名作ゲームには違いないと思います。(04.9.27)
評価…★★★★★★★7

哲学する胃 殿

恐がりの友人に頼まれて一緒にプレイ。陰陽編が恐くて出来ないとの事、最初は純粋に恐かったがやはり解決できない理不尽さを感じてしまう。底蟲村編は友人と思わず爆笑しながらやってしまった。どこまでマジで作ってるの!?つこっみどころ満載でこれはこれで良かったと思う。サイキック編…一番ひどいのがこれだった、笑い疲れてプレイ!真理が主人公になるというから期待していたのに…まず一言言いたい超能力と言う言葉で全てを片付けるな。これは、でも全部のシナリオにいえるからな〜ストーリーも無茶だし、キャラ設定も無茶!まさに出たての芸人(天然系)のようなシナリオでした。(05.1.6)
評価…★★★3

荒野の用心棒 殿

前作がサウンドノベル屈指の名作だったんで期待して買いましたが・・・・とんだ期待はずれでしたな。まず前作の話をゲームの出来事と言う事にして、現実には無かった事にしてるのがついただけません。その時点で大好きな前作を否定されて嫌な気分になりました。そして舞台設定が非現実的すぎます。旧家の富豪が反抗的な奉公人を処罰する為に造った監獄なんて場所、まず現実にはないでしょう。そんな怪しい場所へ、顔も知らない人間の招待でのこのこやってくる。ここもいい加減無理がありすぎです。

それと、パッケージには本格ミステリーを謳い文句にしてましたが、まったくの嘘っぱちです。トリックがもうとんでもなく稚拙ですから。館全体に大掛かりな仕掛けがあるなんて強引過ぎます。こんなのがアリなら隠し通路だって何だってアリでしょう。もはやトリックも糸瓜もありゃしません。んでもって真犯人の正体が、老僕に化けた中年女ときましたか。おいおい、ちょっと待てやって感じです。彼女はアルセーヌ・ルパンか怪人二十面相の子孫ですか!? 幾らなんでも四十女が七十過ぎの老婆に化けて一日以上化けの皮がはがれない訳無いでしょ。しかも、すぐそばには二十年近くは連れ添ったと思われる彼女の伴侶までいるのに!!!

そしてラスト、真犯人は自殺(自ら津波にのまれる事を選んだ)し、死出の旅に彼女の伴侶と共犯者まで付き合うという後味の極めて悪い結末なのもいただけません。あと、カムチャッカ氏も仰るように全然追い詰められる恐怖感もなく、真犯人を見つけた時の達成感も絶無でした。前作は正しい選択肢(ミスリードを誘うような文章になっているため、見逃しやすい)をきちんと選ばないと真犯人の名前を入力する画面に到達し、事件を解決できませんでしたが、本作は適当に読み進めれば深く考えなくても真相にたどりつけます。どこが本格ミステリーなのやら。サブシナリオはメインシナリオ以上に酷い出来でした。底蟲村篇、サイキック篇、陰陽篇、どれもこれも陰惨で生理的嫌悪感をもよおす描写の連続、その上救いのない結末でいい加減うんざりしました。具体的に何が不満かは哲坊氏と同じなのでここでは省きます。

設定からしてロクでもない妄想篇や斬殺篇に至っちゃあ、もう論外です。プレイしていて胸糞が悪くなりました。こういう狂ったシナリオを書いた脚本家と、平気でこれをゲームに入れて売り出したチュンソフトの良識を疑わざるを得ません。それなりに楽しめたのは官能篇と洞窟探検篇くらいですね。どっちもグロい描写はほとんどなく、ハッピーエンドでしたから。わらび唄篇は、遭難するオチでなければもっと良かったですが。ぼくの〜シリーズは短いですし、選択肢も無いので要りません。メモリーの浪費です。あとバッドエンドが無駄に多すぎます。半分くらいで十分です。それよりも物語内の分岐を増やしてもらいたかったです。どのシナリオもほぼ一本道ではつまらないです。プレイヤーの選択によって同一シナリオ内でも話の展開が変わるようにしてもらいたかったです。ゲームなんですから、プレイヤーの介入する余地が無くては話になりません。そして、最高に腹が立ったのはシナリオ完全制覇の証である金のしおり登場後の電波文です。オールクリアのご褒美がアレですか?ユーザーをなめるなといいたいですわ本当に!!!!!本来は評価を一か二にしておきたい所ですが、洞窟探検篇と官能篇、ラブテスターを楽しんだ事に免じて3で勘弁しておいてやります。(05.1.6)
評価…★★★3

屁理屈王 殿

一言で言うと中途半端な作品だったのでは・・。前作が名作だけに今回は迷作?エンディング数が多いってのはサウンドノベルの魅力だが、100以上はやりすぎ。ファミコン時代のクソゲーを思いだしました。横にストーリーが広がるのではなく縦に深く行ってほしかった。前作を取り込むならなおさらである。(05.1.6)
評価…★1

とっちん。殿

肝心のメインのストーリーが評判悪いみたいですね。サブシナリオは多少ぶっ飛んでてもメインストーリーが良ければ評判はかなり違ったんではないでしょうか?やはりメインは我孫子さんが作るべきでしたね。あとは変に前のキャラクター達をひっぱてきたのも良くなかったと思います。サウンドノベルの性質上頭の中である程度キャラの性格を考えながら進めていかなくてはいけないのに、矛盾点ばっかりで接点がまるで定まらなくて途中でげんなりしてしまいました。(05.2.6)
評価…★★★★★★6

ユリウス 殿

シナリオの数は多く、ゲームとしてのボリュームは十分。同じ舞台、同じ登場人物でもシナリオによって全く違う状況が展開されるのはとても面白い。ただし、シナリオの内容は暴力表現やサイコな展開が多いのでかなり人を選ぶ。嫌いな人にはとことん嫌われそうなゲーム。それと、前作と同じものを期待していた人は相当失望したであろう。(05.4.28)
評価…★★★★★★6

ホイミン 殿

うーん・・・これは前作と雰囲気が変わりすぎなのでは?と思う作品。最初から微妙で最後まで微妙といった感じ。サイキック篇なんてバカバカしくて記憶にないし。今回はホラー重視でしょう。グロイのが好きなら楽しめます。部屋を真っ暗にして陰陽篇や惨殺篇をプレイしたら絶対怖いはずです。自分はしたくありませんが・・・。とりあえず惨殺篇の逆さ吊りでバケツに血が溢れてるシーンはやりすぎだと思った。子供にはに悪影響がありすぎかと・・・。後、陰陽篇の最後で真理の頭を壁にぶつけて殺すシーンは嫌すぎだった。みどりのケツ振りも焦った。(05.5.27)
評価…★★★★★★6

BCC 殿

前作の大ファンだったので、定価でこれを買ってしまったのはショックが大きいです。まず肝心の本編の出来の悪さ。適当に選択肢選んでいき、最後の犯人当てになったら何度もやり直せるので適当に登場人物を当てていけばすぐエンディングになります。これじゃあ推理ゲームじゃなくて、ただの穴埋めゲームです。

前作では犯人当てになるにも、正しい選択肢を選んでいかないとなかなかならないし、犯人当てになっても一発で正解しないといけないなどかなり推理していかないといけません。しかも、殺人トリックが「館全体に仕掛けがあった」という幼稚な内容。また、バットエンディングが納得いかない。始めてみたエンディングが「ずっと釣りをやっている」という訳の分からない内容。シナリオ書いた作家はこれが本当に面白いとでも思ったのでしょうか?

サブシナリオの方も、虫&グロ嫌いの自分にとっては苦痛以外の何者でもありませんでした。音楽は、まあオープニングの曲はかなり耳に残りましたがその他の曲は全く印象に残っていません。グラフィックに関しても、そんなに綺麗でもないような感じです。ゲーム性はほとんどゼロ、シナリオはプロが書いたとは思えない内容、印象に残らない音楽、綺麗でもないグラフィック、と散々なゲーム内容でした。このゲームを作った作家、プロデューサー、関係者達は一度娯楽とはどういうものか考えてほしい。(05.7.14)
評価…★1

NOBUYOSHI 殿

シナリオが悪いです。それ以上にフローチャート機能が悪いです。前作のPS版をプレイしたときにも感じたのですが、この機能のおかげでただ選択肢を埋めるだけのルーチンワークゲームになってます。SFC版ぐらい緊張感を持ってプレイしたいです。あと、何の前触れもなく死にすぎ。わらべ唄編で死にさえしなければ完にいけるとかありえない。あ、でも妄想編と官能編とDMは良かったです。(05.7.14)
評価…★★★★4

とりあし 殿

読み物としてみた場合、面白い小説はもっと安価に手に入ります。それにもかかわらずなぜ「かまいたちの夜」がここまで地位を築いたのかを考えれば、メインシナリオの秀逸さと、その分岐の豊富さ、サイドストーリーはほどよい短さで簡潔にまとめられる明快さなどがあった。しかし2になって全てが暗転した。まず、メインシナリオがくだらない。前作のトリックはかなりエキサイトしたものだが、今作は「はぁ?」という現実では100パーセントありえないトリックが通用したことになっている。

そしてメインシナリオそのものの分岐が少なく、ただ見せられるだけという感じになっている。メインシナリオでパラレル化することなく、豊富に「IF」の世界を体験できたらすばらしかったのに、ほとんど一本道。で、サイドストーリーはというと、かなりサイキックとかサイコに偏重し、まったく現実性がなく、とてものめりこめなかった。しかもメインを遥かに越えるテキスト量で、製作者の自己満足の宇宙的なストーリーが進んで、苦痛極まりない。最後のほうがせっかくお金を出したのだから、というやりきれなさで選択肢だけを塗り物して、テキストはほとんど読んでなかった。本末転倒。これだけのすばらしいシリーズがあっというまにシリーズのブランドを失ってしまった。

前作のかまいたちの夜は本当にすばらしかった。だが、全く別のゲームに成り果ててしまった。前作は何度も読み返したテキストを、今作は一度もやり直さなかった。並んで買ったのに、悔しくて仕方がない(05.7.14)
評価…★1

杉原ゆう 殿

いくらグラフィックや音楽を豪華にしても、シナリオが最低だったらゲームとして最低になる、という見本になったゲームだと思います。2はシナリオ担当が我孫子武丸さんではなかった(我孫子さんはサブシナリオのほんの一部のみ)という事みたいですが、前作を知らないでどうやって続編を書けっていうんでしょうか?まぁ、シナリオの気持ち悪さ、グロさからしてそれ以前の問題という気もしますが。私も前作をやってサウンドノベルの面白さを知り、それ以来ノベルゲーに傾倒しましたが、今作を初めて遊んでサウンドノベルが面白い、と思う人はほぼいないのでは、と思います。評価1にしてますが、1でも多いくらいです。(05.9.4)
評価…★1

クランソン 殿

かまいたちの夜はSFCからプレイしていて2が出ると聞いて歓喜しました。そして限定版を購入しました。感想としては評価で8点くらいでした。良かった点は、グラフィックが段違いに良くなった・サブシナリオが増えた・フローチャートがある。悪かった点はバットエンドが多すぎ ・「完」のエンドが納得しがたい。

(わらべ唄感想)1と比べると怖さがなくなりました。前回はペンションという限定された空間での殺人事件で逃げ場なしで誰が犯人かぜんぜん解らない状態でどんどん人が死んでいきいつ自分の番が来るのかという恐怖がありました。今回は一応逃げ場なしですが島という広い場所で事件発生が明け方からなので雰囲気的にも今ひとつでした。推理に関しては犯人を間違えたら正解するまで何度でもやり直すというのは×かと。フローチャートがあって好きなシーンからやり直せるから不要な設計だと思います。

(陰陽編感想)怖さではこれが一番だと思います。しかし前回とは違う怖さでした。「完」が主人公以外死亡で野望達成というどうみてもバットエンドなのも嫌でした。全員生還のエンドが「くだらんギャグ言って悪霊を怒らせて」てのはどうなのでしょう?ホラー映画を読んでいる感じでした良くも悪くも。

(底蟲村編感想)登場人物が他のシナリオと比べて少なめでしたがその点は悪くなかったと思います。グロさは陰陽編をいい勝負でこの手の話が苦手な人は苦痛だと思います。クモと蟲の最終決戦は怪獣映画そのものでした・・・・ゾンビやクモだとか本筋を比べるとずいぶん世界観が違う話でした。

(サイキック編感想)グッドエンドありました?あえて言えば最後の選択肢で復讐、自害以外の選択肢くらいでしょうか。真理が主人公というのは面白かったです。

(洞窟探検編感想)「完」が納得できたシナリオです。謎解きの要素はこのシナリオに行っていたのですね。実質登場人物が一番少ないシナリオ(青春編、恋愛編除く)でした。

(惨殺編感想)このルートを通った時点であるのは最悪の結末のみとただでさえバットエンドが多いのにこんな話を用意するとは・・・・他のシナリオのバットエンドを減らせばこのシナリオの存在意義が大きくなると思うのですが、一つくらいグッドエンドを用意して欲しかったです。

(官能編感想)お色気ルートですね。後味の悪いエンディングが無い唯一のシナリオかもしれませんね。バットでも笑えるのでこのゲームの癒し的存在と言えるのでは?

(妄想編感想)あまりプレイしたくないシナリオです。カサカサカサ・・・・・がウザイです。おかしくなりそうでした。陰陽、底蟲とは違った怖さですかね

(わらび唄編感想)盆踊りで各シナリオのキャラが総登場なのがなかなか面白かったです。透の感の鋭さというべきか禁忌というか・・・いろいろ楽しかったです。(06.5.13)
評価…★★★★★★★★8

れおん 殿

ああ…かまいたちの続編が出ると聞いたときは、またあのキャラたちに会えると聞いたときは、すごく嬉しかったんですけどねえ・・・なんだか、みんな妙に性格悪くて、始終ピリピリしているような感じを受けました。1のような人間味が感じられません。まあシナリオの大多数が、暗く救いのない話ばっかりですからね…。

特に透と真理、主人公コンビが一部シナリオで殺人狂になったり、やたら尻軽でワガママ女になってるとはどう言うわけですか。透は普段臆病で頼りないけどお人よしで、下心抜きで真理にベタボレ、時に冴えた勘と推理力を発揮する一本筋の通った男で、真理は典型的な才色兼備ヒロインのように見えて、意外とお茶目で突っ込み上手で、透の前ではしおらしくて弱い一面も見せる、もっと素直で可愛げのある子でしたのに…2での2人はほとんど別人になってしまったと思います。

あとシナリオ、個人的には非現実的な舞台や、陰陽や超能力などは大いに結構なのですが、メインのわらべ唄編はほとんど推理の必要はないし、他のシナリオもテーマは違うのに、筋が似たような話が多く、しかもどのシナリオもほぼ皆殺しで終わるのに「完」となるのは納得いきません。最大のバットエンドでなぜスタッフロールを流さにゃいかんのだ!最後まで進めた甲斐がなさ過ぎです。

しかも、ピンクのしおりのギャグシナリオの後に「惨殺篇」「妄想篇」とかが来るっておいおい・・・やっと息抜きが出来たと思ったらこれかよ。せっかく笑えた余韻が台無しです。なんだか悪意すら感じられます。私はグロいホラーは割合平気な方だし、ジャンルとしては好きな話も合ったんですが、キャラの扱いのひどさと、悲惨すぎる一本道な話はどうにもいただけません。シナリオのメインが我孫子さんから、ゲームもサウンドノベルもよく知らないホラー作家2名に変わったのが失敗ですね。1にあったゲーム性が激しく失われ、グロいだけのホラー小説のような印象を受けました。「かまいたち」の良さがだいぶなくなってしまったのは残念です。映像と音楽には満足してるんですけどね・・・。(06.8.5)
評価…★★★★★5

 

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