水滸伝・天導108星 (コーエー)

歴史シミュレーションゲーム
平成10年(1998年)発売

WINDOWS、Macintosh
プレイステーション、セガサターン

評  価…★★★★★★★7

前作から実に10年ぶりとなるシリーズ第2弾。ゲームの目的は前作と同じく、「高キュウ」を倒すこと。システムはリアルタイム制となり、酒場や畑、市場などを建設し、それぞれの人物の得意な仕事を任せ、要塞を発展させていくことができる。

人物はさまざまな職業を持った個性的な人間ばかりで、それを集めるのが楽しいし、どんなに能力の低い人物でも、職業の特性を生かして役立てることができるのが大きな特徴。初めは色々とやることがあって忙しいのだが、前作と違い、ある程度都市が発展してくると、プレイヤーのすることが少なくて退屈感を覚えてくる。だれてしまうのだ。

戦闘は普通のSLGと大差なく、基本的には殴り合いがものをいう単純なシステム。CPUもすぐに妖術に引っかかったり、川に流されたりと間抜けで張り合いがない。全体的な難易度も、前作のほうが全然歯応えがあり、簡単すぎる印象。ただ、人物の能力評価は前作よりもかなり正確・公平になった。PC版よりPS版のほうが全体的な完成度では落ちるが、顔グラフィックは全然格好いい。オープニング、エンディングの人物画やBGMもしぶい。

しかし、この水滸伝シリーズも「維新」や「蒼き狼」同様、続編の話がまったく聞かれないのが寂しい限り。三國志や信長に比べて原作がマイナーだから売れないのかもしれないが、せっかくの財産なのに、もったいない話である。続編とまではいかずとも、今作の人物数と能力を生かした「天命の誓い」をプレイしてみたいものだ。(哲坊)

※プレイステーション版しかプレイしていないため、評価はPS版によります。


語る! 「天導108星」

まくれ殿

前作と比べると、かなり親切設計のような気がします。リアルタイムで拠点の街を創っていく面白さはあったんですが、後半はそっちのけ。(^^;
しかし、このゲーム最大のポイントは、黒旋風リキと、あの(!)李鬼を間違えてしまう所にある!(笑) だって、外見一緒なんだもん。2丁斧持ってるし...。これが言いたかっただけです。(笑)
評価…★★★★★★★7

GVJ 殿

私はPC版をプレイしましたが、前作からの一番の改良点は「どんな人物でも使い途がある」ということでしょう。前作では医者だの盗賊だのといった観念がなかったため、安道全や戴宗がただの人になっていましたものね。要塞を自分の好きなようにどんどん発展させられるのもいいですね。ただ、空白地に進出できない、義兄弟を作っても前作のように直接命令が出せない、不自然と思えるやたら遠距離の遠征ができるなど、やはり改悪点も多くあります。もう少し練りこんだ次回作を期待しておりますが、三国志や信長の野望の方がずっと人気があるようですから、もう無いかな…
プレイするならPS版よりPC版がお勧め。要塞数が減っているのと、グラフィックが相当落ちるのがその理由。(03.4.28)
評価…★★★★★★★7

さくちゃん殿

大学時代は卒論を水滸伝でやったこともあり、学生時代は、ゲームのみならず、軽い参考文献としてハンドブック、好漢ファイルにも非常にお世話になりました。3.4回生の頃は、読む本は高島俊夫の本と駒田信二の120回本、休憩にはこのゲームをやっていて、まさに水滸伝漬けの生活を送っていました。当時私はパソコンを持ってなかったのでPS版をやってたんですが、それでも十分面白かったです。「天命の誓い」もやりましたが、「天導108星」のほうが人物一人一人を生かしてゲームが出来るし、何よりも要塞を作っていくのがたまらなく面白かったですね。最近パソコン版をやりました。PSよりも要塞も広いし、絵がきれいなのでとても面白いです。でもこのゲーム時間がかかりすぎる。学生の頃は出来ても、今は腰を据えて出来ないのが悩みです。(04.2.19)
評価…★★★★★★★★8

ケイ 殿

このゲームのスキルは歴代「光栄」(あえてこう書きます)SLGの中でも秀逸。能力値が非常にマズくても、一つ使えるスキル(職業)があればその人物は貴重な存在となりうる。とくに序盤はいるといないとでは雲泥の差が。要塞が徐々にでかくなっていく姿を見るだけでも楽しい。配下が増えてくるとホントに賑やかで盛り上がる。たまに出る、配下の独り言も楽しい。

BGMも最高にいい。OP、EDテーマは特にグッと来ます。PS版の顔グラもカッコイイ。これくらいまでなら美化しても許せます。水滸伝大好きな私の心を掴んで放しません。好漢ファイルは、いまだに私のバイブルです。人物紹介の切り口が素晴らしいの一言!このころの光栄出版物は身銭を切ってもぜんぜん惜しくなかったなぁ…としみじみ。

コンシューマ、PCで内容が異なりますが、一長一短。ゲーム本編に関してはPCのほうが断然いいです。逃亡中から楽しめるし、何より土地が広い!ただ、イベントはコンシューマのほうが面白いものが多いです。結婚、離婚、不倫(!)とか。ただし「配下108人で一気に人気MAX」イベントはいらないです。残念だったのは前作では可能だった「人気をめいっぱい高めて主義が違う人物(主役クラス)と義兄弟になる」のが不可能になった事ですね。次回作を今でも心待ちにしているのですが、やっぱりもう出ないのでしょうね…。まぁ、ヘタに続編を乱発されてドコを向いても美男美女、の軟派ゲームにされるのも考えものですが。水滸伝は硬派でなくては!(04.8.25)
評価…★★★★★★★★★9

哲坊

ケイ殿の投稿で思い出しました。PS版しかプレイしていないのですが、エンディングのBGM、格好良かったですな。ゲーム中の「秋」のテーマをアレンジしたもので。しかし、エンディングの内容はただ人物の絵が次々と表示されるだけで何の意味も持たなかったのが惜しい。前作の方が達成感があったような気がします。(04.8.25)

日本海 殿

このゲームは買って3時間ほどでクリアしてしまい、簡単だなーという印象が強いです。まー他国を攻め込んだ後、物資の補給がすぐできないので攻め込むタイミングなど考えながらプレイするといいかもしれません。あと優秀な人物を集めようと思いましたが、どこに誰がくるのかよく判らず全員はコンプリートするまえに退屈になりやめました。(05.1.6)
評価…★★★★★★6

哲学する胃 殿

水滸伝が好きなのでやりました。108人仲間にし梁山泊も落とし残るはコウキュウの首だけだ!と満を持して戦争へ、王進、淋中、燕青、チョウガイ、関勝、ドウカン等等を引き連れて行ったが…みんな流されてるやん。勝手に消えるなよ!元三兄弟は残ったけど幻術にかかってるし!そっとリセットボタンを押しました。(05.1.6)
評価…★★★★★★6

こう 殿

小生はPS版をつい最近(笑)、中古で購入して早速プレイ。いやあ、チマチマ動くキャラが可愛くてよい。指示された行動をブツクサ言いながら働いてくれるキャラに笑える笑える。要塞経営の過程で仲間を集めつつ施設建設し発展させていく・・・その過程が目で分かることが楽しい。要塞の発展には、単なる「開墾したから肥沃度10UP」とかいう数字の上昇以上の魅力がある。しいてあげればシムシティー的な感覚なんだろうか。

操作性やロード時間も当時としては及第点だったろう。今プレイしても致命的欠陥とはいえない。欠点らしい欠点はあまりないのだが、放浪中に仲間になってくれる人物が少ないので初期の要塞経営に苦労させられるとこくらいかな(仲間が0人なら最初からやりなおしてるけど)。 ちなみに小生は普通にクリアしても面白くないので他の目的もクリア条件に勝手に入れてます(笑)、例えばこんな感じ。・楊志でプレイ 北斗七星を斬首 ・林冲でプレイ 陸兼等の護送役人達と高俄内を斬首 ・武松でプレイ 西門慶、潘金蓮を斬首

ま、総評すると、とても10年以上前のゲームとは思えないくらい完成度は高いと思う。そのせいか次作の噂さえ聞かない。さらにいうならPC版108星はコーエーのダウンロード販売からも消えている。要するに金にならないって事か(笑)、せめて1回くらいPC版プレイしてみたいなぁ。。。07.1.22
評価…★★★★★★★★★9


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