PRIDE10
2000年8月27日 西武ドーム
カツオ殿
作
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第1試合
○ビクトー・ベウフォート [2R
判定] 松井大二郎●
にらみ合いから突っかけるビクトー。
押し込まれた松井が下になってからはビコトーがタコ殴り。
2Rも似たような展開で当然、松井の判定負け。ま、こんなもんです。
第2試合
○ヴァンダレイ・シウバ [1R 3:45
KO] ガイ・メッツアー ●
さて、ビールでも…、と思って席を立ったのだが、
ふと、モニターを見たらなんと、
あの、あのミスター・ノーギャンブルファイトのメッツァーが
ドツキ合いをしていた!
しかも相手はヒザ魔王・シウバということで
さっそく、売場の列を離れる。
コーナーに追いつめられたメッツァーが
強烈なワンツー(反則のバッティング含む)をモロに貰って
レフリーストップ。やればできるじゃん、メッツァー。
シウバは桜庭戦希望をアピール。
第3試合
○リコ・ロドリゲス [1R 6:04
チョーク] ジャイアント落合●
「空飛ぶ宇宙デブ」、「格闘人生・俺流」などと
ナイスな肩書き連発のジャイ落(自分で言ってた!)が
マフィア映画からお呼びがかかりそうな、色男兼大男のリコに挑戦。
タケカワユキヒデで入場のジャイ落をナメきっていたリコは
出来もしない回し蹴りを見せたりと完全にお遊びモード。
んが、果敢に突っかかっていくジャイ落に敬意を表してタックル、
テイクダウン、マウントと全開ファイト。
ヒザ十字はしのがれたものの、
最後は上になってのギロチンチョーク
(おそらく。モニターでは肩固めに見えた)で勝利。
しかし、ジャイ落、観衆のハートはがっちりキャッチ。
その向こうっ気は買いだ!
第4試合
○ギルバート・アイブル [1R 0:28
KO]ゲーリー・グッドリッジ●
ホントに実現しちゃった巨漢黒人対決。
タイツを見ないとどっちがどっちだがわからない…。
試合はグッドリッジ(以下、GG)が仕掛けるかと思ったが
にらみ合いと静かな展開。
んが、ややGGのガードが下がったかなぁ〜?と見えた瞬間に、
アイブル独特の上半身、下半身がバッラバラで
しかも思いっきり振りぬく左ハイキックが
コッツーンという音と共にGGのテンプルに炸裂!!
崩れ落ちるGG!!!
場内、唖然。ボブがブエノをぶっ飛ばした時を思い出した。
第5試合
○マーク・クァー [1R 2:06
ネックロック] ●ボリショフ・イゴリ
霊長類ヒト科最強の男の調整試合。
丸太のような右足から強烈なローを2発続けて(鈍い音がするのだ)、
相手が嫌がって半身になったところにタックル!
そこからインサイドガードのまま
ジワジワと上半身を預けてゆき、
最後はコールマンが佐竹に勝った首折りでイゴリ、タップ。
なかなかタップしないイゴリに
業を煮やしたクァーが絞りを加えた時は死人が出るかと思った。
第6試合
○イゴール・ボブチャンチン
[1R終了時ドクターストップ]エンセン井上●
私的には裏メインの試合。エンセンの下半身は
グランド戦狙いをアピールするかのような「ギ」なのだが、
ゴングと同時に、いきなりノーガードの殴り合いが始まり、場内大歓声。
しかし、打撃戦にはやはり一日の長があるボブ。
勢いに押されて尻もちをついたエンセンにのしかかり、
パンチのあめあられ。
一方のエンセンはせっかく寝業に誘いかんだにも関わらず、
インサイドガードから腰を落として(いわゆるお嬢さん座り)、
パンチを放つボブの腕も決めきれずに
どんどんダメージが蓄積していく。
ハーフマウントになるとボブのパンチが
エンセンの顔面にさらに的確にヒットして行き、
1R終了時には顔が変形。
セコンドの手を借りても立ち上がれずにドクターストップ。
エンセンの敗因はボブの圧力が想像以上だったことでは?
第7試合
○佐竹雅昭[1R 06:58 KO
マウントパンチ]村上一成●
トンパチ村上が押し込んでマウントをとるも佐竹、
慌てず冷静に対処して難を逃れる。
その後もコーナーで押し込まれるが
投げを打とうとした村上の足を引っかけて
まさか、まさかのマウント奪取。
これには客席もどよめいて、「さて、どーすんだか」と思っていたら
やはり慌てずに顔面パンチを的確に落して勝利。
これでVT初勝利だが、いい練習をしているなと思わせる一戦でした。
第8試合
○藤田和之[1R
1:42 TKO]ケン・シャムロック●
かなり藤田の戦法を研究していたのか、
タックルをことごとく切るケン。
離れ際にガードが甘い藤田の顎にジャブを当てるという、
あわよくばKO、駄目でも判定勝ち狙いというクレバーな戦法。
し・か・し。徐々に藤田の圧力に押され始め、
ロープを掴んで警告。
それでも戦法は変えずに的確なヒットもあったのだが、
2度目のロープつかみでセコンドにタオル投入を指示して
ホントにタオル。何なんだ? 勝ってる試合なのに。
第9試合
○ハイアン・グレイシー[1R 2:16
TKO]石澤常光●
グレイシー一族と新日本プロレスの初邂逅。
最もVTに適しているとされる石澤に対するは喧嘩屋ハイアン。
なぜか小柳ゆきの新曲で入場のハイアンは目が据わっていて、
喧嘩慣れしてるなとの印象。対する石澤はガウン無しの臨戦態勢だ。
ゴング後、暫く見合っていたがハイアンがいきなりタックル!
石澤、これを落ち着いてキャッチするもコーナーに押し込まれる。
そのまま腰を落してフロントチョークに捉えるも
腰が入ってないので決まらず、
うまくハイアンが抜けて両者立ち上がった瞬間に
コーナーを背にした石澤の顔面に
ハイアンがすさまじい勢いでコンビネーションを叩き込む。
完全に意識が飛んだ石澤に容赦ないパンチの嵐。
顎が上がりきって、頭が上下に揺れ動いた瞬間にストップ。
ハイアン圧勝!
さあ、これで新日関係者はデカイ顔が出来なくなったゾ。
石澤はこれに懲りずに何度もチャレンジして欲しい。
第10試合
○桜庭和志[2R 9:43
レフェリーストップ]ヘンゾ・グレイシ−●
試合前は桜庭の負けを予想していましたが、
2R残り1分の状態までは予想通りの展開。
ヘンゾは「桜庭の仕掛けに乗らずに
とにかく自分の間をキープする」という、必勝法を見事に実践。
寝ても太ももへのローと顔面蹴りで相打ちになる間をとって、
桜庭を中に入れさせない。
それでも、スライディングキックや側転パスを果敢に挑むなど、
さすが桜庭。
ヘンゾのローやミドルが結構ヒットしているので
判定ならヘンゾだったが、
終了間際、スタンドで腕をキャッチした桜庭。
ヘンゾが「キャッチされたひじを軸に」回転して抜けようと試み、
そのまま倒れてグランドへ。
ヘンゾ、自分の腕を見てビックリ。なんと、曲がってるのだ。
桜庭がレフリーを呼んでストップ。
勝ちは勝ちだが、すっきりしない両者。
それでもヘンゾは
「負けて言い訳をする人がいますが、負けは負けです」と
心底ナイスガイぶりを発揮。
すばらしい! これがスポーツマンだ!
来年頭当たりで再戦でしょうか。