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三国志 諸葛孔明

制作/販売

中国(湖北電視台)/(株)シネマ・ルネサンス

放送年

1985年(日本では1992年発売)

メディア

ビデオ、DVD

哲坊の
おすすめ度

★★★★★★★★★9


出演/諸葛亮:李法曽 劉備:黄家徳 関羽:鄭軍
張飛:張辛元 趙雲:哀親民 孫権:徐正運 
周瑜:江庚辰 張昭:銭文華 魯粛:宋邦貴 
小喬:劉麗華 夏侯惇:史徳才  ほか



1985年に中国湖北電視台が制作したテレビドラマ。原題は『諸葛亮』という。連続ドラマとしては中国でも初の映像化作品で、当時「放映が始まると通りから人が消えた」ほど大ヒットしたといわれている(中国の会社の宣伝文句なのであまり信じないほうがいい)。日本には、ダイジェストバージョン(3巻)とパーフェクトバージョン(7巻セット・レンタルなし)が上陸、その字幕版が発売されている。ややマイナーではあったが、近年ダイジェストバージョンがDVD化され、TSUTAYAなどで多く眼にすることができるだろう。

 
 左・ビデオ版のパーフェクトバージョン  右・だいぶ後になってから登場したDVD版


本作は、徐庶が劉備のもとを離れて孔明を推挙するところから始まり、三顧の礼、博望坡の戦い、赤壁、入蜀を経て五丈原で没するまでの孔明の一生が描かれる。わずかながら子供時代の孔明や、妻・月英との仲睦まじい様子なども見られ、人間ドラマに時間が割かれている。とくに赤壁前の呉における舌戦、周瑜や司馬懿との駆け引きなどはかなり仔細に再現され、見応えがある。その分、戦闘シーンが少なく迫力にも欠けるため、三国志作品としては物足りなさを覚えるのも事実。長坂坡の戦いや関羽・張飛の死など多くの重要シーンが省略されているのも残念なところだ。

後に作られた「三国演義」ほど予算はかかっていないため、少々安っぽさも感じるが、手紙には紙ではなく布や竹簡が使われたりと、小道具などの時代考証は正確。素朴さが三国時代らしいリアリティを生んでいる。

孔明役の李法曽なる役者はかなりの熱演ぶりで、画面を通して孔明に人間的な魅力も伝わってくるほど。若い頃はちょっと青臭い感じがするが、ヒゲをたくわえてくると貫禄も出てきて、かなり感情移入させられる。他の人物は周瑜、孫権などハマリ役も多いが、曹操やホウ統などイマイチな配役も目立つ。ただ私にとっては、初めて触れた実写の三国志なので本作には愛着もひとしお。手軽に観られるし、現在のところ映像版では一番おすすめしたい作品だ。(2005.1.12 哲坊)



中国ではかなりの名優らしい李法曽。
今の所、私の考える孔明像No.1はこの人。 

 ちょっと年をとりすぎな気もするが、
なかなか渋い役者の演じる司馬懿。右は張コウ

孔明を警戒する周瑜と、それをなだめる魯粛。
ちょっと太めだが、この周瑜は武人らしい
貫禄を備えており、名演が光る。

おなじみ劉備三兄弟。
劉備は柔和そうな役者が演じる。

皆さんのレビュー

タケロー 殿

ゴールデンウイークを利用してDVD版を見ました。派手な戦闘シーンはほとんどなく、赤壁の戦い前後の駆け引きを中心に一つ一つの台詞を堪能できる人間ドラマ風の作品になっているように思いました。ダイジェストバージョンはパーフェクトバージョンより3時間程省略されているようなので、機会があればパーフェクトバージョンを見てみたいと思います。(06.5.15)
評価…★★★★★★★★★9

大和千華 殿

我が家には、大昔に買ったパーフェクトバージョンのレーザーディスクがあります。冷徹な策士でも鬼神のような軍師でもなく、悲しみも怒りもし、家族を愛し死の影におびえもする、ごく普通の人間としての諸葛亮が描かれていて、ものすごく感動しました。孔明役の俳優さんが、歳をとるにしたがって、どんどんステキになってくるんですよ!もっとたくさんの皆さんに、ぜひ見てほしい傑作です。 (06.8.16)
評価…★★★★★★★★★9

FCS

「放映が始まると通りから人が消えた」、はまずウソですね(笑)。ただ放映当時、このドラマが比較的に人気を得ていたこと、後のドラマ「三国演義」と違って、中国の各メディアから好意的な評価が多く寄せられていたことは確かです。

筆者は放映当時まだ小学生で、「三国演義」に対しての理解はまだそこまで深くなかったが、李法曾さんが演じた孔明役に強いインパクトを受けました。まずなんと言っても彼が作った孔明像は、筆者のそれまでのイメージとぴったり合致していて、なんら抵抗感もなくすんなりと受け入れられました。

それから彼の演技力、特に「赤壁」、「五丈原」などのところでは、飄逸な仙人ではなく、焦り、怒り、悲しみなどなど、豊かな感情を持ち合わせた人間の孔明像をうまく作り上げられたと思います。この孔明像の完成度が高いゆえに、以来筆者は、ほかの役者が演じた孔明は基本的に受付けないことになってしまいました(笑)。特にドラマ版「三国演義」の孔明役、演じる前にちゃんと原作を読んだのか?って問いたいくらい大の失敗作でした。08.2.13
評価…★★★★★★★★8


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