水滸伝・天命の誓い (コーエー) |
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歴史シミュレーションゲーム |
各種パソコン、MSX2、ファミコン |
評 価…★★★★★★★★★★10 |
中国4大奇書のひとつ「水滸伝」(ほかに三國志、金瓶梅、西遊記)を題材にしたSLG。ゲーム内容は、中国が舞台なので一見「三國志」を思わせるが、目的やプレイスタイルはまったく異なる。 ゲームの目標は、魯智深や武松などの好漢を操り、仲間や領土を増やしていき、朝廷の姦臣「高キュウ」を倒すこと。全国統一ではないことが最大の特徴ともいえる。ただし、官軍の領土は強大で、ゲーム序盤はまず歯が立たない。また、高キュウの領土には皇帝の勅命がないと攻め込むことができないため、領土を拡大し、住民の共鳴度を得るなどして、「人気」を高める必要がある。 人気の低い序盤のうちは、能力の高い人物が仲間になってくれなかったり、官軍から脅され賄賂を要求されるなど悔しい思いをする。領土を拡張してからも、訓練度や武装度を上げないと戦闘で勝利を得られないし、義兄弟をうまく活用しなければならない。そうした色々なハードルがあり、易々とはクリアできないようになっており、難易度の加減が絶妙でである。他作品と違い、中盤以降もダレずにプレイできる要因ともなっている。 また、このゲームにはタイムリミットという厳しい条件も設けられている。1127年の金国侵攻(靖康の変)までに高キュウを倒せないと、いくら領土があっても自動的にゲームオーバーになってしまう。その前年までに皇帝の勅命を得て、高キュウを倒さなければならない。とくに遅い年代からスタートするシナリオは最初から最後まで気が抜けない。そうした制限がある以外は、非常に自由度の高いゲームである。 「放浪」「狩猟」「ねぐら」「宴会」「虎退治」「妖術」などのコマンド、「旅芸人」「武芸者」「漁師」といった職業の存在なども、水滸伝独自の世界観を感じさせるものとなっている。人物のタイプによって異なるフキだし入りのトボけた台詞も見もの。また、梁山泊のある10国・20国をものにする(共鳴度を90以上にする)と、人気が一挙に上昇するといったイベントも起こる。 人物には腕力、技量、知力のパラメータが存在し、コマンドの成否や効率に影響する。腕力の強い人物と弱い人物の実力の差が、戦闘ではモロに出るのが面白い。また、そのほかに「忠義」「仁愛」「勇気」といった精神値が存在し、相性や性格を表現しているのもユニークである。ただ本作は、能力値の考証が不充分に思える人物もおり、それが難点といえば難点か。(とくに花栄は強すぎる) コマンドを実行することによって経験値が入り、能力が上がっていくシステムは、歴史SLGでは初の試みだろう。 不思議と何度やっても飽きることがなく、今でも事あるごとにプレイしたくなる、旧・光栄ならではの珠玉の名作だ。もしかしたら最高傑作かもしれない。改善を希望するところも沢山あるのだが、本作をコーエーゲーム唯一の評価10とした。 本作は元々パソコン(PC88、98)で登場し、のちにMSX2やファミコンにも移植された。また、90年代後半にはプレイステーション・セガサターンでのリメイク版も登場。PS版は現在でも中古ショップなどで安価で売られており、比較的入手しやすいだろう。 そのPS版だが、実に完成度の高いリメイクとなっている。オープニングのアニメの出来はイマイチだが、ゲーム中の主要人物の顔グラが格好良く変更されていたり、人物情報では列伝までが表示される。何より、BGMのアレンジが実に秀逸である。本作の音楽は元々人気が高かったが、このPS版は本当に傑作なので一聴の価値ありと断言したい。私はあのBGMが聴きたいがために、いまだに本作を手放せない。もう少しキーレスポンスが良く、セーブが手軽にできれば最高なのだが。 (PS版をプレイする方へ。通常時のアニメと効果音、戦闘時のアニメとセリフはOFFにしよう。プレイのテンポが飛躍的に上がる。もちろんBGMだけはONにする。) WINDOWSでもソースネクストというメーカーがリメイク販売したが、そちらは未プレイ。また、1998年には続作「天導108星」も登場した。(哲坊) |
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まくれ殿 |
このゲームは、三国志と同等か、それ以上にプレイしまくった作品。なんと言っても、仲間集めが最高に楽しい。梁山泊の有名武将はもちろんだが、私の場合、最初から異様な強さの政府軍から使える武将を仲間に引き入れることに執着していました。 隣接する国の兵数を微妙に調節し、わざと攻め込ませ、こちらの精鋭で辛くも勝利、敵将を捕らえて仲間に。拒否されたら逃がす。で、繰り返し。政府軍は強いから、すぐにでも戦力回復してましたし。(^^; この勝てるかどうかの兵力調整が緊張感あって楽しかったんですよ。関勝や索超を追いかけてたなぁ〜(遠い目)。南の孤立した政府軍に呼延杓将軍がいて、私の場合まず彼とその優秀な配下を仲間にすることからこのゲームは始まりました。(^^) ああ、これ書いてたらうずいてきたぞ...(笑) |
まくれ殿 |
レビュー書いてたら無性に欲しくなって、コンビ二版買いました!(^^; お主も好きよのぅ。 |
哲坊 |
PS版、いいですよね。ちなみに拙者のMSX2版のカートリッジは、まだ現役です。 |
渦巻主任殿 |
ワゴンセールでサターン版が売っていたので購入しましたが、部下の忠誠度が下がって高キュウに寝返るなどを連発されたためすぐにやめてしまいました。根性ないかも・・・光栄のゲームですぐに断念したのはこのゲームが始めてです。 |
哲坊 |
うーむ、そうでしたか。そのつらい序盤を乗り越えると楽しくなってくるのですが…。めぐり合わせが悪かったんですな。また手にする機会があれば、是非もう一度やってみてほしいゲームです。 |
GVJ 殿 |
最近になってPS版をやっていますが、まくれさんの仰るとおり、仲間集めが楽しいゲームですよね。原作よろしく、感情移入しやすいゲームになっているのがとてもいいと思います。ただ、PS版については、グラフィックの質の向上、メモリーカードがあればあるだけセーブできるという長所があるのですが、セーブ・ロードの際のメモリーカードのチェックに時間がかかる、オープニング・エンディングのアニメーションが稚拙、などの欠点が目に付いてしまいます。 あとは、せっかく大容量のPSになったのだから、通常のモードに加え、108人を集結させることを目的にするモードや、全国支配を目指す(時間制限なし)モードの追加でも欲しかったと思っています。ただ、基本的には何度でも楽しめるいいゲームではあります。(03.3.16) |
朱天 殿 |
私がゲームをやった中でBEST1かな?ファミコン、PS、SS、PC8801MK2SR、WINDOWS版を持っています。(残念ながらMSXはハードを所有していないので持っていない)
(04.6.7) |
さっと 殿 |
このゲームで初めてSLGの面白さを知りました。「信長の野望」や「三国志」シリーズは、大抵全国統一がクリア条件ですが、この「水滸伝」の場合はコウキュウを斬る=ラスボスを倒すというRPGに似た要素(経験値によって能力値がアップする)も含んでいて、RPG好きの私にとってはとっつきやすかったと思います。 戦争では、このゲーム固有の能力“舵”が重要になってきます。「水滸伝」では河に流れの概念があり、流れが急な場所では“舵”の能力がないと下流に流されます。能力がある場合でも流されますが、ない場合と比べると移動量も異なります。さらに、河の上で攻撃して沈没させるとかなりのダメージを与えることができます。シナリオ2のシシンでは、最初のうち何度も官軍に攻め込まれましたが、河の上で先制攻撃を仕掛け、被害を最小限におさえて官軍を追い返しました。25:カチュウフは最強の要塞です。
(04.9.27) |
もっくん 殿 |
このゲームを従兄からもらってやり始めてから、あっという間に水滸伝ファンになってしまいました。やっぱり仲間集めはいいですよねぇ。でもたまに本当は梁山泊で仲間になるべき者同士で殺し合うのは…と思いつつも気にせず楽しんでます(燕順がもう処刑しまくりですよ)でも実際自由度の高いゲームでいいですよね。最初史進でクリアした時もうれしかったですけど楊志で全国制覇した時もうれしかったです。またやろっと♪
(04.9.27) |
日本海 殿 |
FCとPSでプレイしました、FCのほうが雰囲気が好きなのでそっちばかりやりました。高求以外の人物を全員コンプリートしたり、楊志の能力をオール100にしたり、戦闘も良くできていたと思います、川を渡るのに船が必要だとか、武装度で攻撃力も大分かわりますし、知力80以上の妖術や技量60で弓うてたり、でも一騎打ちはかなり理不尽で申し込んだほうが体力激減!これにはまいりました。
(05.1.6) |
大食らい |
FC版からPC版も極めました。飽き足らず一人マルチプレイで裏技使い能力大幅UP。1ヶ月目の逃亡者の好漢が配下9人も可能です。しかも全員忠誠度40以上もやろうと思えばできます。知力だけは効率の良い上げ方見つからず…。09.2.19 |