1988年 10月19日

ロッテ vs 近鉄 最終戦(25、26回戦)

其の2

 

−9回表−


3−3
の同点で迎えた9回、コンコルド打法・淡口が
球威の衰え始めた小川から2塁打を放つ。1死2塁。


ここで、ロッテは投手を抑えの切り札・牛島に代えた。
しかし、鈴木がその牛島からすかさずライト前にヒット!
淡口の代走・佐藤が本塁を突くが、
ライトからの好返球で三本間に挟まれ、タッチアウト
三本間で呆然としたまま涙を流す佐藤。これで2アウト。
ダブルヘッダーの場合、ルールにより第1試合は延長戦がない
引き分けでは勝率が届かないため、その時点で西武の優勝が決まってしまう。
あとがない近鉄……。


そこに仰木監督が代打として送り込んだのが、
V2戦士のベテラン捕手・梨田である。


このとき、牛島は「1塁が空いていたので歩かせようと思ったが、
この日の近鉄選手はみんな同じ気迫で来る。だから敢えて勝負した」
とのちに語った。
勝負に行った牛島は変化球を投じた。
打者・梨田はコンニャク打法でそれを見事にセンター前にはじき返す。
2塁ランナー・鈴木、ホームに突っ込む。
セーフ!!


喜び弾ける近鉄ベンチとスタンド。
抱き合うのはホームインした鈴木と、安達、中西コーチ。
近鉄ベンチ入りの選手の大半は涙、スタンドのファンも涙で喜びを表現した。


球場全体が「梨田コール」
寡黙な梨田が「20年の現役生活で初めて」のガッツポーズで応える。
梨田は、このシーズンで引退することを決めていた。


−9回裏−

マウンドには8回から当時の近鉄の守護神・
吉井(現・大リーグ)が上がっていた。しかし、極度の緊張のためか、
制球が定まらず、先頭の丸山に四球を出してしまう。
ここで近鉄ベンチは、エース阿波野(現・横浜)をマウンドに送る。
しかし、阿波野は2日前に1試合すべてを投げきったばかりであった…。

続く西村は三振で2アウト。
しかし、あと1人となったところで佐藤健一が2ベース、
愛甲は死球で満塁となる。

近鉄にとって絶体絶命の場面


打者は4番、しかし守備固めで入っていた森田だった。
阿波野はエースの意地を見せ、
渾身の投球で空振り三振に斬ってとりゲームセット!

第1ラウンドは、辛くも近鉄がモノにした。


1988年10月19日 第1試合

1
2
3
4
5
6
7
8
9

近鉄

0
0
0
0
1
0
0
2
1
4

ロッテ

2
0
0
0
0
0
1
0
0
3
 

勝投手

吉井 10勝2敗 24S

セーブ

阿波野 14勝12敗 1S

負投手

牛島 1勝6敗 25S

本塁打

愛甲17号 鈴木20号

盗塁

 

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