剣と魔法の世界観を採り入れた、シミュレーションRPGゲームの金字塔。初代「暗黒竜と光の剣」(1990年)以来、現在まで新作がリリースされ続ける人気シリーズである。本頁では「暗黒竜と光の剣」「紋章の謎」を紹介。「外伝」以降の作品は上記インデックス通り、別頁にて紹介している。 |
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戦争で滅ぼされた王国の王子・マルスが、祖国奪還のために立ち上がり、兵を率いて敵国に進撃、最後には世界制服を企む地竜の打倒を目指す。ナイト、傭兵、僧侶、魔道師、戦士などの部下キャラを操り、城や玉座に居座る敵将(ボス)を倒せばステージクリアとなる。味方は敵を攻撃したり倒すことで成長していき、一定のレベル(10)で上級職に昇格するユニットも存在する。キャラを死なせずに上手く育てるのが全25ステージクリアのコツである。 「ファイアー エ〜ムブレム、手〜ごわいシミュレーション♪」のフレーズが大掛かりに歌われる、オペラ劇団のCMが当時話題を呼んだ第1作。しかし、グラフィック的にインパクトが薄いせいか、当初はさほど注目されていなかった作品である。実際、私も発売日から数ヶ月程経ち、弟が突然買ってきてプレイしているのを、横目で眺めていた程度だった。最初の印象は、武器や兵種によって変化する戦闘のアニメーションが豊富で面白いな、と思ったぐらい。たまたま弟が留守で暇だったときに、何気なく始めたのがきっかけだった。それ以来、見事にハマッてしまったのである…(笑)。 最初の1〜2面はマップも狭く、敵も盗賊や海賊ばかりなので、わりと楽にクリアできるが、徐々に難易度が上がり、戦略を立ててプレイすることが必要になる。私もそうだったが、多くのプレイヤーが、最初は従来のRPGと同じような認識でいたため、ゴリ押しでプレイしていた。しかし、プレイするうちに「一度死んだ味方のキャラは基本的に生き返らない」ことを知る。そして、敵キャラの中には、特定のキャラが話しかけることで「味方に寝返る奴がいる」ことも知るのである。初回プレイでは、シーダが2面でカシムに撃ち落とされ、3面ではナバールを殺してしまうのはお約束だろう。 ユニットが単なる兵器でも駒でもなく人間であり、死んでも生き返らないというポイントが、このゲームの味わいを一層深くしている。また、主要メンバー以外は人物について深くは語られず、プレイヤーの想像力に委ねる作りとなっている。セーブはステージクリア直後のみ、リセットした場合はステージの最初からという不親切設計がまた泣かせるが、この歯応えもまた魅力。私は「紋章の謎」より、この初代のほうが好きで、最初から最後まで通して10回はプレイしただろう。FC版なので操作性にやや難はあるが、豊富なアニメパターンや、SFC版では削られたマップやキャラの存在も捨てがたく、まだまだ意義ある1本といえる。(哲坊) ※紋章の謎レビューもこの下にあります。 |
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初代FEの4年後に登場した続編。「暗黒竜〜」のリメイクである第1部「暗黒戦争編」と、新規に作られた続編の第2部「英雄戦争編」の2部構成となっている。第2部もキャラクターはほぼ同じだが、敵対していたキャラが味方についたり、その逆もあったりと意外なストーリーが展開される。 スーパーファミコンの性能を生かし、アニメーションやグラフィックが一新された。兵種やクラスチェンジの設定見直しなど、程よい改良もなされている。ただ個人的には人物の顔がアニメ調というか、少女漫画っぽくなっていたのが残念だった(とくにナバールやアベルなど)。また、第1部に関してはファミコン版にあったいくつかのステージや、リフ、ダロスなどのキャラが何人か削られているのが残念な限り。第2部は面白いことは面白いが、後半の難易度と制約が強すぎるのが難点か。BGMもまずまず良いのだが、惚れ込むほどのものはない。効果音は敵に斬りつける音などが、FC版に比べてソフトになり、迫力が落ちている。 全体的にパワーアップはしているものの、FC版時代と比べると全体的に難易度も下がり、アクが弱まった(言葉は悪いが女子供仕様になった)ように思えた。発売当時に放映された、裕木奈江出演のCMが懐かしく思い出されるが、女性ファンを多く取り込もうとしたことが伺え、以降のシリーズでは見事にそれが成功したといえる。おかげで私のような暗黒竜世代は置いてけぼりを食ってしまった。(哲坊) |
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